京極堂は、自分と美馬坂の関係を明かした。京極堂は戦時中、陸軍の研究所だった例の箱型の建物内で、異教徒を国家神道に改宗させるための洗脳実験をやらされていた。その時、美馬坂は、そこで死なない兵士、人工臓器の研究に没頭していたという・・・。その頃、箱型の研究所のドアを蹴破って侵入した木場は、出てきた技術者の甲田を倒して、美馬坂に迫っていた。美馬坂が、加菜子を生かすために、他の娘たちの臓器を使ったと推理した木場は、真偽を直接質す。そして、推理を否定された木場は、拳銃の銃口を美馬坂の額に突きつけて――。関口と榎木津は君枝を訪ねるが留守だと知り、近くの喫茶店で若手新進小説家の久保竣公に出くわす。加菜子を知らないと答える久保に、加菜子の写真を見せると激しく動揺する…。まもなく関口と榎木津は、自宅の鴨居で首吊り自殺を試みていた楠本君枝を発見。榎木津は君枝に、頼子の身の安全を図るよう忠告。陽子を訪ね、嘘の証言の真意を問うた木場は、加菜子を連れ去った犯人は雨宮ではない、と断言する。後日、京極堂はバラバラ死体遺棄事件の犯人が久保であると断定。その直後、青木刑事のもとに頼子の両腕が発見されたとの連絡が…。かつて世界が魔神とよばれる存在によって滅ぼされようとした時、1人の魔導士が現れて ...関口、榎木津、陽子らが箱型の研究所に到着したのは、木場が美馬坂に向けた拳銃の引き金に指を置いた直後だった。その場の状況を見た陽子は、美馬坂が自分の父親だと叫ぶ。まもなく、京極堂が姿を見せたことから、美馬坂の研究所は、一連の奇怪な事件を解き明かす場となった・・・。そして、あの日、須崎は、脳髄だけで生きていた加菜子の頭部を小さな箱に詰め、みんな前から、まんまと持ち出したのだった。昭和二十七年。私立の女子校に通う楠本頼子は、年老いて醜くなっていく母・君枝に憎悪をつのらせる一方で、聡明で美しい憧れのクラスメイト・柚木加菜子に魅了され、感化されていく。ある日、なぜ自分のように貧しく父親もいない子と付き合うのか、と尋ねた頼子に対し、加菜子は奇妙なことを口にする。「君は私の、そして私は君の生まれ変わりなんだ。」頼子は、加菜子と一緒に湖へ行こうと誘われ、夜の武蔵小金井駅で待ち合わせるのだが・・・。“千里眼”を持つ探偵・榎木津礼次郎のもとに、弁護士の増岡が調査依頼に来る。その内容は、“柚木陽子の娘・加菜子を捜して欲しい”というものだった。一方、関口は、三鷹の御筥様を潜入取材して失敗したという鳥口から話を聞く。鳥口は、御筥様がインチキ宗教であると断言する。関口は、そんな鳥口を一軒の古本屋へ連れて来る。関口がその屋号から「京極堂」と呼ぶ主人の中禅寺秋彦は、鳥口も良く知る敦子の兄であった・・・。その背景には、八王子で起こった連続バラバラ殺人事件と、「御筥様」を祀る宗教の奇妙な噂、箱型の建物とのつながりがあり…。初対面の鳥口の幼い頃のことを、まるで千里眼のように言い当てた京極堂。神社の神主で陰陽師でもある京極堂の優れた観察眼・推理力・知識に、鳥口はすっかり心酔する。そんな鳥口は、ある男から編集部に「御筥様の信者リストを売りたい」と密告があったこと、更に、御筥様の周辺取材をして得た情報を京極堂たちに聞かせる。―御筥様の教主は、以前、箱職人だったという寺田兵衛。兵衛は、箱にとり憑かれていたというが・・・。京極堂は、ごく普通の若手の幻想作家だった久保を殺人鬼に変えた原因を明かし始めた。夜行列車で久保は、匣入りの生きている加菜子の頭部を見せられた。匣を持っていたのは、研究所から匣を持ち出した須崎ではなく、雨宮。実は雨宮は、陽子ではなく加菜子を愛していた。加菜子の幻影に取り付かれた久保は、同じ物が欲しくなり、次々と少女を殺し始めた。少女の匣詰めにことごとく失敗した久保は、美馬坂のことを知り、研究所にやって来た。美馬坂は、この久保の希望に従って生体実験を行い、その頭部を匣に入れてしまった。そして美馬坂が、京極堂らに責められるのを見た陽子は、衝撃の事実を明かして―。天青学園に通う少年・竜ヶ崎ヒイロは、ひょんなことから謎のスマホを手に入れる。その ...放課後ていぼう日誌(ほうかごていぼうにっし) 都会から田舎に引っ越してきた鶴木陽 ...人間に危害を加えたり事件を起こす悪霊や死霊に対して刑を下し、あの世へ送る能力を持 ...“心に囲いを作ると魍魎が湧く”というのが御筥様の教えと説明する鳥口。そして、御筥様の教主が連続バラバラ事件の犯人ではないかと推測。鳥口が見せたのは、警察の内部資料である失踪少女の一覧。事件の被害者の可能性が高いのは13人で、その内の7人が御筥様の信者の娘だった。京極堂は、もう少し御筥様についての情報が欲しいと鳥口に要求し、清野が持ってきた帳簿の情報を警察に流すようにとも指示する。そのとき関口は、新進幻想小説家・久保竣公の名が御筥様の帳簿に載っているのを見つけ…。京極堂は、御筥様を作ったのが久保であると断定する。更に、久保の猟奇的な小説の内容が想像の産物ではなく、実際の出来事であるとの見解も明かす。まもなく、京極堂はその化けの皮を剥がしにかかる。御筥様の教主・寺田兵衛は本物の陰陽師である京極堂に対し反論できず、やがて箱の中に息子の指が入っていることを言い当てられると、その場にへたり込んだ。その頃、久保を捕らえようとアトリエに入り込んだ青木は、久保を取り逃がしてしまう。無数の箱が壁を埋め尽くすその部屋には、箱の中に納められた頼子の無残な姿が…。憑き物落としの京極堂、小説家の関口、刑事の木場、探偵の榎木津らが事件を追う!ウマ娘たちがぴょいっと魅せる♪とっておきのひとときアニメ 「サイコミ」で連載中の ...加菜子を乗せた救急車は、箱形の建物—美馬坂近代医学研究所へと到着する。美馬坂の手術を受けた加菜子は、この夜奇跡的に命を取り留める。暫くして、加菜子を誘拐するとの脅迫状が陽子の元に届く。更に木場は、頼子から「黒服に手袋をした男が加菜子を突き落とした」という新たな証言を得る。頼子と共に加菜子を見舞う木場。ところが、入れ違いに美馬坂が医療テント内に入ると、加菜子はベッドの上から忽然と消えていた・・・。加菜子をはねた電車に偶然乗り合わせた刑事の木場修太郎は、泣きじゃくる頼子から事情を聞く。病院には、増岡と雨宮、加菜子の姉の柚木陽子らが駆けつける。加菜子の深刻な容態を知った陽子は、懇意にしている名外科医のもとへ加菜子を移すと告げる。—半月後、バラバラ事件の取材を終えた小説家の関口巽は、編集者の鳥口と、友人の中禅寺秋彦の妹・敦子らと共に帰路を急ぐ。まもなく道に迷った関口たちは、奇妙な箱形の建物の前に来てしまい・・・。関口がバラバラ事件の検死を担当した監察医の里村を訪ねた日、木場もそこにいた。木場の目的は、バラバラ事件の被害者に加菜子がいないかを確かめること。里村は、加菜子誘拐事件発生の前に発見された相模湖の死体以外は、血液型が違うため別人だと断定。犯人が人体実験でもするように、バラバラにするために少女たちを殺したのではないか、とも話した。その頃、関口らは、京極堂のもとへ集まっていた。加菜子の友達が楠木頼子だと知った関口は、楠本君枝の名前が御筥様の帳簿にあった、と口にする。それを聞いた京極堂は狼狽する…。加菜子が消えた。程なくして医師・須崎の他殺死体が発見され、雨宮は謎の失踪を遂げる…。その頃、関口は出版社にいた。編集者たちの話題は、新鋭作家・久保竣公と、武蔵野周辺で頻発しているバラバラ事件のこと。相模湖で出た両足とは別人の右腕が、新たに二本発見された。加菜子の事故から一ヶ月経ち、謹慎処分中の木場の元に後輩の青木がやって来る。青木によると、バラバラ事件の被害者の周辺には、手袋を嵌めた男の目撃情報があり・・・。
魍魎が死者を食らうおぞましい姿こそ、美馬坂を喰らう久保であり、それはまさに魍魎の匣だったと読み手に分かるような文章で綴られている。 「花火はねーよw」と突っ込んだ原作既読者は多いに違いない 不思議な改変でしたね・・・ ・匣の中の少女
最近読んだのですが、疑問なところがあります。終盤、久保の両手足が町田(美馬坂近代医学研究所の近く? 一方その夜、駅のホームで加菜子が電車にひかれ瀕死の重傷を負う。搬送先の病院に駆けつけた陽子は、加菜子を高名な美馬坂医学教授の研究所へ転院させるのだったが…。(C)2007「魍魎の匣」製作委員会. 1952年東京。 これもまた「魍魎の匣」がそんじょそこらの小説とは一線を画す所以なのだけど。 とはいえ、美馬坂と陽子はこの物語のクライマックスに対峙するに相応しい2人ですね。 なんてったって紫吹淳さん、そして西岡徳馬という役者の圧倒的凄味よ! )で発見されますが、これは何の為だったのでしょう。他のバラバラ殺人の被害者については久保が匣に詰め、ぴったりと合う場所に遺棄