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道教の思想家であり、後に神格化され「太上老君」となった老子。この記事ではそんな彼の思想や教え、『道徳経』、名言などをわかりやすく解説していきます。あわせておすすめの本も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。すでに十分満足できる状況にあることを知り、感謝することが大切だという教えです。本書に書かれている老子の思想の根源は、「無為自然（むいしぜん）」というもの。人はあるがままに生きるべきだという意味です。私たちが普段よく耳にしている言葉も多く収められていて、2500年以上前の人物でありながら親近感が湧いてくるはず。読みやすいので、中国の古代思想を勉強する際のはじめの一冊としてもおすすめです。これは、たとえば歴史学者が、過去の文献のなかに「立小便を禁じる」という法律を発見した場合に、「立小便をする人が多かった」と判断することに似ています。立小便をする人がいないのであれば、それを禁じる必要もないということでしょう。孔子をはじめとする儒家が唱える「仁」「義」「礼」「智」「信」の考え方には批判的な立場で、老子いわく「仁・義・礼・智・信などがもてはやされるのは、現実にはそれらが少ないからであって、大道の存在する理想的な世界においては必要のない概念」だそう。正しい言葉は聞こえが良く、聞こえがよい言葉は正しくないという意味。耳に痛い言葉こそ聞く価値があるという教えです。特に、一文一文をよく研究して付けられている注釈はかなり細かく、老子を深く理解するのに最適でしょう。「道」と一体になるために、錬丹術で不老不死の霊薬を作り、仙人となることが理想です。古代の中国で書かれた書『老子』を、日本語に訳した作品です。現代語訳・訓読文・原文・注釈で構成されていて、現代語訳だけを読んだり原文と見比べながら読んだりと、用途に応じてさまざまな読み方ができます。その際に国境の関所にて、役人から「隠棲するなら、その前にぜひ教えを書いていただけませんか」と請われ、『老子道徳教』を書きあげました。ちなみに「老子」は「偉大な人物」という意味で、本名は「李耳」というもの。当時の中国ではたとえば孔子や孟子など、多くの著名な学者は姓に「子」という尊称をつけて呼ばれていました。それに対し彼だけが「李子」ではなく「老子」と呼ばれているのですが、その理由はわかっていません。本書では、人生に行き詰った時に読みたい老子の言葉が収録されています。頭で考えずに心で感じる、それこそ水のように染み入るのではないでしょうか。誰かを愛し、守りたいと思えば力が湧き出てくるし、誰かが自分を愛し、信頼されていると思えば勇気が湧いてくるという教えです。大きな器が完成するまでに時間がかかるように、偉大な人物は大成するのが遅いという教えです。老子にまつわる記録の多くは、紀元前1世紀頃に司馬遷によって編纂された歴史書『史記』にあります。これによると、出身は「楚」の苦県という場所。その後「周」で書庫の記録官として働きました。儒教の始祖である孔子が、儒教思想における「礼」の教えを受けるために老子のもとを訪れたという記述があることから、孔子と同時代を生きた人物だと考えられているのです。春秋戦国時代に現れた学派を「諸子百家」と呼びますが、そのなかの「道家」は老子の思想をもとにしたもの。後に発展して宗教となった「道教」において、老子は始祖として神格化され、太上老君と呼ばれるようになりました。実は、老子や荘子など「道家」といわれる人々の思想と、道教との間に直接的な関係はありません。当時はインドから流入したきた仏教が新興勢力として台頭していて、それに対抗するために漢民族の土着信仰を体系化する必要があったそう。その過程で、仏教の釈迦や儒教の孔子のような存在として、老子を教祖に据え、その思想を取り込んでいきました。柔らかくしなやかでありながら、岩をも穿つ強さをあわせもつ水。老子は、自由自在で臨機応変、常に低い場所に向かって流れる水を理想の生き方だとしました。豊臣秀吉の軍師として有名な黒田官兵衛の号「如水」も、この言葉に由来しています。儒教や仏教と並ぶ、中国三大宗教のひとつが「道教」です。漢民族の伝統的な宗教で、宇宙と人生の根源的な不滅の真理を指す「道（タオ）」を概念の中枢に置いています。道徳を修めた老子は、自分が有名になることは望んでおらずひっそりと暮らしていました。しかし、心身や周の国力の衰えを感じ、ローマ帝国に旅立ったそうです。紀元前6世紀頃、中国の春秋時代に活躍したとされている思想家です。ただ神話上の人物とする考えもあり、本当に実在していたのかは定かではありません。大きな特徴として、固有名詞がひとつも使われていないことが挙げられます。そのため『老子道徳教』は、老子の考えをまとめたものではなく、道家のことわざを集めたものではないかと見る人もいて、これが老子は実在しなかったという説の根拠にもなっているのです。東の海上にある蓬莱山や西の果てにある崑崙山に不老不死の仙人がいる、という古くからの「神仙思想」を基本に、老荘思想や陰陽五行説などさまざまな要素が入り込み、独自の様相を築いていったそうです。老子が書いたとされる『老子道徳教』は、伝本によって多少の違いはあるものの、おおむね5000文字程度です。上下2篇に分かれていて、上篇は全37章、下篇は全44章の合計81章から成ります。老子の「上善如水」、荘子の「明鏡止水」は、世の達人といわれる人がよく口にする言葉。自由に、穏やかに、しかし時には岩を砕くほどの力をもつ水のように、肩ひじ張らずに生きることを大切にしているのでしょう。 「荘子」の思想には、現代に生きる私たちも見習うべき点がたくさんあります。紀元前4世紀ごろの人物ですが、生没年に関しては諸説あり、どれもバラバラなためはっきりと分かっていません。漢字が同じため紛らわしいですが、文中に登場する場合は前後の文脈からどちらかを判断しましょう。新しい仕事に挑戦するとき、過去の失敗や心配事が浮かんでなかなか踏み出せないということはよくあります。意味：先入観を持たずに人と接すれば、他人の意見を素直に受け入れられるということあるがままの自然な状態を基本とし、人為的なこと嫌ったため、政治にも参加しませんでした。意味：狭い世界で生きていると、外の広い世界のことは何も分からないということまた『荘子（そうじ）』は「荘子」が自身の考えを書き残した思想書です。意味：過ぎ去ったことや先の心配でくよくよせず、物事に全力で取り組むべきということ当時の中国は戦国時代であり、激動の時代でしたが、誰にも仕えることなく自由に生きたと言われています。生涯を通じて俗世間を離れ、さまざまな思想や名言を後世に残すことになります。あるがままを受け入れる、自然主義の考え方に基づく「荘子」らしい言葉です。先入観を持たずに素直な気持ちで人と接することが出来れば、その人のアイデアや考えを自然に受け入れやすくなります。荘子の思想には現代社会にも通じる部分があり、仕事の取り組み方や生き方にも活かすことができますので、ぜひ参考にしてください。「自分の目だけでなく、広い視野を持って物事を見なければいけない」という教えで、この考えに基づいた名言をたくさん残しました。「荘子」は人物を示す際は「そうし」と読み、思想書を示す際は「そうじ」と読みます。「荘子」は、同じ中国の思想家「老子」の考えに影響を受けていると言われています。人里を離れて自然に暮らした「荘子」が、魚釣りの最中に思いついた言葉かもしれませんね。しかし、昼寝は短時間でも高い休息効果があり、休息後はスッキリと仕事に取り組めるため、効率的に仕事をすることが可能です。感謝の気持ちが伝われば相手も喜んでくれますし、きっと次の仕事でも助けてくれるはずです。荘子は自身の考え方を、33編の思想書『荘子』にまとめて後世に残しています。人と接するときは一度頭を空っぽにして、相手の言葉を精一杯受け入れるように努めてみましょう。「目的を達成すると、それに役立った物の功績は忘れてしまう」という教訓が込められた言葉です。取り組んでみて壁に当たったら、その時考えて上司や先輩に助力を求めた方が、効率的に仕事を進められます。荘子が残した言葉から得られる教訓は、現代の実生活にも活かすことができます。寝ている時間は何もすることができないため、もったいないと考えがちです。視野を広く持ってさまざまな角度から物事を見続けた「荘子」らしい言葉であり、現在でも使われています。喜びの気持ちをまずは周りの人に向けて、手伝ってくれた人、助けてくれた人にお礼の気持ちを伝えましょう。意味：一見役に立っていないように見えることが、実は大きな役割を果たしているということ仕事や勉強など、1つのことに打ち込んでいると、知らず知らずのうちに周りのことが見えなくなってくるものです。色々なことを受け入れて吸収することで、自分の成長にもつながります。「人間から見た主観的な価値観で、物事の優劣をつけることは出来ない」と「荘子」は述べています。内編7編、外編15編、雑編11編に分けられており、内編は「荘子」自身によってまとめられました。「今目の前の事に注力するのが、最高の成果に繋がる」という教えです。しかし、くよくよと悩んでいても何も進みませんし、中途半端に挑戦してもいい結果は得られません。すべてを否定せずに受け止め、その時を精一杯生きるという広い心の持ち主だったとも言われています。昼寝だけを見ると無駄な時間の消費に見えますが、午後の仕事まで含めて考えれば役に立っているという事が分かります。その思想は中国三大宗教である「道教」に取り入れられ、現代まで教え語り継がれています。直訳すると、「空っぽの部屋は太陽の光がよく入って明るくなる」という言葉です。 荘子は本名を荘周といい、戦国時代の中期から後期に生きたとされる、道教の始祖の一人ともされる人物です。 老子同様、司馬遷の『史記』にその名を見出すことができますが、詳細なことは書かれておらず、 老子と荘子の思想はひとまとめにされることが多いようです。 哲学の知識がない方でも、 「老子と荘子は似たようなもの」と捉えている方は多いのでは？ 確かに、両者の思想には類似点も多いですし、 二人とも中国の春秋戦国時代を生きた思想家。 荘子の名言 一覧 ... これは、『老子』の言葉であるが、『荘子』もまた、 何物にもとらわれない老子の自然流の生き方に、 全面的に賛同しているのです。 荘子のプロフィール 荘子（そうし）・紀元前369年ごろに生まれ、紀元前286年ごろに亡くなる。・中国戦国時代の宋の蒙（現在の河南省商丘市民権県）に産まれた思想家で、道教の始祖の一人とされる人物である。・荘子の思想はあるがままの無為自然を基本とし、人為を忌み嫌うものである。 老子が教えたワーク・ライフ・バランス; 老子がブーム？nhkでも老子を特集！ 老子はどの世代にオススメ？ 老子と荘子、思想の違いは？ 老子と孟子、思想の違いは？ 老子の思想に似ている言葉、集めてみ …