しかし、繰り返しになりますが「革新」を単に否定する思想ではなく、理性の限界を自覚して過去の歴史や経験を重視する思想として展開していきました。18世紀イギリスのエドマンド・バーグの思想を簡単に紹介します。「保守」という政治的立場を理解することは、さまざまな政治的テーマを論じる上でとても大事なことです。という経緯で、進歩的、急進的な人々が「左側→左派、左翼」で保守的な人々が「右側→右派、右翼」と呼ばれるようになった経緯があります。というように、経済面や安全保障面で「右傾化」していると言われています。バーグは、もともとイギリスでは野党の立場で自由主義的な人物でしたが、フランス革命を見て、以下のように保守主義的な主張をするようになりました。当メディアは純広告(メディア内に設置する広告)を募集しています。詳しくは以下のページをご覧ください。福田恆存は昭和に活躍した評論家、演出家、思想家で、日本を代表する「保守」の論客の一人です。日本の「保守」思想を考える上では必読書です。右派・右翼と左派・左翼の歴史や立場について詳しくは以下の記事で解説しています。このサイトでは、他にもさまざまな日本政治のテーマを解説していますので、ぜひブックマークしてください。簡単に言えば、「右派」「左派」の区別は、理性の力を信じるか信じないか、という違いだということです。などの特典もあります。学術的感性は読書や映画鑑賞などの幅広い経験から鍛えられますので、気になる方はお試しください。イギリスのバーグが「保守主義」を明確に提唱した最初の人物であり、近年の日本の場合は、西部邁、中島崇志らが保守主義者として代表的です。それでは、「保守」という立場がどのように生まれたのか、イギリスにおける保守主義思想から説明します。【インディアンカジノとは】概要・事例・問題点をわかりやすく解説1章では、「保守」という立場の言葉の意味、「革新」等の概念との違いを詳しく説明します。たとえば、理性の力を信じて急進的に社会を変えようとする勢力が現れたとき「そんなに急に変えようとしたら新たな問題が生まれるし、人が付いてこれない。だから過去の歴史や経験を活用して、漸進的(少しずつの)変革を目指そう。」と主張するのが保守です。繰り返しになりますが、右派は理性の力に限界を考える立場ですので、1-1でも論じたように過去の歴史、伝統、経験などを重視することになるのです。つまり、右派の中に保守の立場が含まれるということです。戦前の「保守」が実は戦争に突き進んだ人々ではなく、むしろ戦争を止めようとした人々だったことについて、この本で分かりやすく解説されています。定義的な意味では、「右派」「右翼」と「左派」「左翼」は同じ意味として生まれたといっても良いと思いますが、その後異なるイメージがくっついてしまいました。リベラルアーツガイドは、質の高いコンテンツを作成し続けるためにご支援をお願いしています。詳しくは下記ページをご覧ください。過去の歴史を考えれば、右派も右翼も同じ意味と考えても良いのですが、日本の「右翼」には歴史の中で異なるイメージがくっついてしまいました。そのため、右派と右翼も別の意味と考えてください。この理想主義的な点において、「保守」と「右翼」は別の立場であることが分かると思います。一方、政府は第一次世界大戦をきっかけに、さらに世界恐慌(1929年)以降にはさらに統制経済を強めるようになり、日本の政治経済を政府が強い権力を持ってコントロールするようになります。そして、権力を強めた軍部もまた帝国主義という理想を掲げて大戦に向かいました。これから紹介する本は、「保守」思想を理解する本としてとてもおすすめです。そして、「右派」と「保守」の意味も厳密には異なりますが、強く結びついています。このころ行われるようになって政党政治について、詳しくは以下の記事で説明しています。その前に、「保守」と混同されがちな「右派」「右翼」との定義の違いを説明します。日本の「保守」と言うと、自民党の政治家等をイメージする方が多いかもしれませんが、ここまで説明したことを読めば、必ずしも「自民党=保守」ではないことが分かると思います。まず、「右派」「左派」という言葉と「保守」の区別から説明します。日米関係や憲法問題は大きなテーマですので、詳しくは今後別記事で解説しますが、55年体制について詳しくは以下の記事で解説しています。右翼の源流は江戸時代に生まれた思想である「国学」と言われています。詳しくは以下の記事をご覧ください。保守主義について、こちらの書籍では非常に分かりやすくまとめられています。あなたも、靖国神社等に集結する右翼や、街中を走り回る街宣車を見たことがあると思います。このような「右翼」は「右派」「保守」とも厳密には異なる存在なのです。この新たな体制は、大日本帝国憲法によって天皇が権力の頂点(総攬者)となり、天皇が主権者であるとされたものでした。そのため、依然として「国民主権」の国家には程遠いものでした。バーグの保守主義の思想は今でも読む価値があります。ぜひ読んでみてください。フランス革命は時期によって対立軸が微妙に変わっていくのですが、ポイントを整理すると以下のようになります。保守主義という思想について詳しくは以下の記事でも解説しています。2018年に自殺した西部邁も、近年の日本を代表する「保守」の論客でした。多数の本がありますが、西部の思想を理解するにはこの本をおすすめします。現在、「保守」という立場が誤解されがちですので、正しく理解することが大事です。ただし、上述した通りフランス革命時の議会の中での出来事が、「保守」という立場を明確にすることにもなりました。「保守」の立場は自覚的にも無自覚的にもたくさんの人が取ってきましたが、思想としての「保守主義」を提唱した人は、そう多くはありません。なぜなら、一般的に「右翼」「右派」などの言葉と混同されたり、「憲法改正」「親米」「再軍備」等の特定の立場が「保守」という立場とイコールだと考えられることがあるからです。戦後のいわゆる「保守」「右派」と「革新」「左派」は、大雑把にまとめると以下のように対立していました。また、右翼の思想の重要な要素である「天皇制」について、詳しくは以下の記事で解説しています。また、明治時代には藩閥政治という新たな独占的な政治体制が築かれてしまったことから、「天皇による直接統治的な国家を設立すべき」と考える右翼組織も生まれました。それが、熊本敬神党、福岡の玄洋社などです。そして、これ以降の歴史の中で、このフランス革命時の「右派・左派」の呼び名が、さまざまな政治的テーマで使われて、今のように「右派」「左派」という呼び名が付きました。戦後の日本では、いわゆる「保守」「右派」と言われる立場の政党が、以下の経緯で政治を主導することになりました。大正時代の1920年代に入ると、国内の経済情勢が悪化し政治的支配階級(政治家など)や経済的支配階級(財閥など)への批判が強まりました。「右翼」は、人間の理性の力を信頼しないという点で右派と共通点のある立場です。しかし、「右翼」は「保守」よりも過去の歴史、伝統、信仰を重視します。Amazonプライムは1ヶ月無料で利用することができますので、非常に有益です。学生なら6ヶ月無料です。そのため、右翼は右派の一種であるだけでなく、「理想的な社会を実現しようと考える」という点で左派にも近い立場でもあります。なぜなら、現代社会において神や天皇と一体化した社会を実現しようと考えるのは、それも一つの理性によって描いた理想だからです。「保守」という立場について理解するためには、「革新・リベラル」と言われる立場を理解する必要があります。フランス革命について、以下の記事で詳しく解説しています。フランス革命は民主主義の歴史としても重要ですので、民主主義の記事とあわせて読んでみてください。さて、繰り返しになりますが、右翼は、古来からの日本の神や天皇と結びついた「君臣一体」の社会を理想として、そのような社会を実現しようと考える立場です。「保守」は誤解されがちですが、実際に偏った政治思想を持った人物が保守を自称している場合もあるため、本を読む場合はよく選ぶことが大事です。上記にまとめた戦後政治の特徴から、「保守」に「親米」「憲法改正」「再軍備」といったイメージが付くことになったのです。中島岳志は、日本の政治思想の研究者で「保守」の立場について、詳しく研究しています。この本では、「保守」がどのような立場か分かりやすく解説しています。
「保守」 と 「リベラル」 の違いを、分かりやすく解説します。 「保守」 というのは、 「今まで国家・社会において重視されてきた伝統的・文化的な価値観を守ろうとする政治的な思想・立場」 を意味しています。
保守主義は、これまでに社会の様々な面で現れました。社会の大きな変革の中から見ると、があります。※上記の分類及びこの章の記述は、後に紹介する『保守主義とは何か-反フランス革命から現代日本まで-』を参考にしています。もちろん他にも保守主義が現れた時代や社会はたくさんあるのですが、その中でも分かりやすく、代表的な動きをピックアップして解説します。 保守・リベラル・右翼・左翼などの言葉は、明確な定義がなく、人によってまちまちに使われているにもかかわらず、それでも人が口にしてしまいます。その意味を可能な限り、色々な角度から見ていきま …