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全国の高校でバスケットボール部があるのは、約4000校。そのうちバスケプラスを導入しているのは、約600校。盛社長が目標とする4割普及までは、あと1000校。大きなスーツケースを引きながら、ほぼ毎日のように日本全国を飛び回っている盛社長にすれば、それほど高いハードルでもなさそうだが、その先はどうするのか。日本の高校バスケ界に大きな変革をもたらした「バスケプラス」。世界制覇を目指す盛社長の夢と情熱は、終わることがない。そんな時、バレーボール女子日本代表の真鍋監督が、左手にiPadを固定してコートの中を動き回りながら指揮をとっている姿に出会った。「格好いい！」と思った。開発の経緯やアプリの機能、評価、今後の展開などについて、バスケブラスの盛 透（もり とおる）社長に訊いた。バレーボールは、サーブ、レシーブ、トス、スパイクなどのプレーを誰がコートの何処で行って成功したか、失敗したかを競う、“確率”のゲームと言われている。スポーツで“確率”というならば、バレーよりバスケット。バレーにできてバスケットにできないわけが無い。早速マーケティングを開始することにした。「年内に英語版をリリースします。それをもって海外に進出します。まずはアジアで。そして、ヨーロッパやアメリカも視野に入れています。 “アプリ版”ならApp Storeにリリースするだけで、世界がマーケットになりますからね」と、盛社長。「いままでのアプリと何が違うのか」というとい問いに盛社長は「すべてが違う！」と即答した。インプットは生徒（マネージャー）の目線で、アウトプットは先生（コーチ）の目線で使い勝手を追求した。インプットもアウトプットもとことん現場の要望に応えて開発した。だから、機能の追加を求められることは、ほとんど無いという。バスケプラスは、タブレット端末のiPadとiPadにインストールされたアプリ、それにスマートフォンやPCで利用するネットサービスがセット（＊1）になって、月々課金される“クラウド型サービス”。まさに、盛社長が事業を立ち上げたときに目指していた、「スポーツと通信の融合」を実現したサービスだといえる。（＊1）アプリのみの販売も行っている。こうした機能を活用した戦力向上は、中位低位レベルのチームほど顕著だという。これまで目的意識が希薄だったひとつひとつのプレーの目的を明確にできたり、把握が困難だった試合展開のエビデンス（科学的根拠）を確実に捉えることができるからだ。つまり、負けている理由が分かり、その対策が打てるということ。バスケプラスをリリース当時から使用している、帝京高校の山口裕登ヘッドコーチは、「うちのチームでは、ディフェンス力の向上を目指してバスケプラスを導入しました。とくにリバウンドにこだわってデータを分析しました。今年の夏の大会でも、オフェンスリバウンドの確率を高めることで好成績が収められました。シュートポジションやリバウンド、スチール、ターンオーバーなどのボックススコアや相手のシュート成功率などをリアルタイムに確認することができるので、相手の攻撃パターンをみて試合中に作戦を変更することもあります」と、活用場面を語ってくれた。試合中のコートでiPadに入力、集計された試合データはインターネットからクラウドサーバーに送信されると、スマートフォンからでもPCからでも閲覧可能となる。試合中なら応援に来られない保護者が、リアルタイムでスコアやデータを見ることができるので、チームの一体感を醸成することができる。選手は試合後に、自分の試合データを確認することができるので、自分の進歩を知ることができ、より一層バスケに対するモチベーションを高めることができる。盛社長が高校バスケの試合現場を訪ねてみると、マネージャーが手書きでスコアを記録し、そのデータをエクセルに入力して、結果はプリントアウトというのが普通だった。バスケットボールの特徴は、点数が多いことと攻守の交代が速いこと。手書き入力では大変だ。バスケプラス導入の効果は何か。それは、勝利に結びつくゲーム展開の変化だという。シュートチャートで攻められているポイントを分析して、個人を対象にしたディフェンス対策を立てる。どの選手がどの位置から3ポイントを決めているかを分析して、そこを押さえる。自チームでは誰がアシスト成功率が高いか確認して、そこにパスを回す。敵チームならそこを押さえる。好調な選手やシュート成功率高いエリア、ルートを見つけ出して対応することができる。勝つために何をすれば良いかが分かるのだ。タブレットがほとんど使われていなかったので、アプリがないのかと思ったが、そうではなかった。先生方に聞いてみると、アプリは無料から1000円前後までいろいろあるのだが、英語版だったり使いにくかったり、予算の関係でiPadが用意できなかったりで、導入していないのだという。盛社長は2000年頃から、勤務していた通信関連会社で地方の地域戦略を担当。地元企業との合弁会社を設立するなどして、いわゆる“地域興し”に関わっていた。その経験を活かして、会社の新規事業の一環として2010年にスポーツ関連団体と合弁会社を設立、「スポーツと通信の融合」分野の新サービス開発に取り組むことになった。リリース直後の現場の先生やマネージャーの驚き方が凄かった。タブレット画面に映し出された“コート画面”を見てビックリ。スコアを入力して、集計されて表示するときにまたビックリ。機能は現在の半分程度、データを入力して集計して出力するというもの。太い幹を作って少し枝葉を付けた程度の最低限。新規事業で立ち上げたので、一刻も早くリリースという成果を挙げたかったのと、後々の機能追加を容易にするためだった。バスケプラスの象徴「オレンジケース」のiPadを手にする盛社長今回紹介するEdTechは、高校の部活動のひとつ「バスケットボール」を劇的に変革したと言われるiPad用アプリ、「バスケプラス」。今年夏のインターハイ（全国高等学校総合体育大会・全国高等学校バスケットボール選手権大会）では、参加校の約半分が利用していたアプリだ。タブレットのまわりに驚きと笑顔が溢れて、盛社長は、バスケプラスが“画期的なもの”であることを実感したという。また、試合データ以外の情報提供も可能なため、帝京高校のようにこれまで紙で配付していた「試合予定表」等を、インターネットのバスケプラスのページに掲載して情報の共有を図ることも可能だ。ならば、分かり易くて使い易く、廉価で提供できるサービスを開発してみよう。現場の先生方から意見を聞き、アドバイスを貰いながら開発を進め、2012年3月にはアプリをリリースした。できることなら、「バスケプラス」が世界に普及する前に、日本のバスケのレベルが世界に少しでも近づいていることを願いたい。EdTechとは、Education×Technolog（教育×テクノロジー）の造語。 教育とテクノロジーを融合させ教育のICT化等に役立つ新しいイノベーションを起こすビジネス領域のこと。教育のICT化というと、校務の効率化や学習現場の教材・教具への活用を思い浮かべるが、高校の部活動も立派な教育現場。強豪校においてはどうか。自分のチームに対しての見える化の効果は、データと結果の関係を確認することによる、自分たちのやり方への“確信”だという。また、対戦相手チームのスカウティングデータの収集、分析には絶大な効果を発揮するという。 iOSで動く、バスケ分析ツールアプリ。 なんと、これ結構すごいっぽくて 2014年11月4日の記事によると.
オラディポとヌルキッチが帰ってきた試合. もう一度見たいシーンやゲームのターニングポイントをピンポイントで確認することで、チームメンバーや対戦相手のポジショニング等を含めた状況分析に役立たせることが可能。数字データの共有で終わらない、戦略的なスコアの共有機能はバスケプラスだけにおける特権です。バスケプラスではチームでの集計にとどまらず、さらに個人向けにも独自の機能を備えています。 それが、ミニバスケットボールは勿論、過去のデータから現在までの個人データを、必要に応じて、データを遡っていつでも簡単に確認することを可能にした個人アーカイブ機能です。積み重ねた情報から、思い出を振り返るだけでなく、さらなる飛躍への鍵を見つけましょう。こちらも、他の分析アプリには無いバスケプラス独自の機能となる Play by Play Video。 ゲームの流れを掴むことが可能なPlay by Play形式のスコアデータと、試合を撮影した動画を連携して閲覧することが出来ます。また、バスケプラスでは上記共有のみにとどまらず、指定したチーム、及び指定した期間内の「ボックススコア・貢献度（EFF）」「シュートチャート」「メンバー別RPM」を閲覧することが可能です。Play by Play Video機能を使って、次の試合に向けた戦略アップにつなげましょう。端末を使ってのスコア集計が可能なアプリは現在多く存在しますが、他のアプリには無い、バスケプラス独自の機能に、選手毎の貢献度（EFF）の集計と、スコアのサーバ送信機能、及び送信したスコアの期間別集計機能があります。貢献度（EFF）などの詳細なスコアをサーバへ送信することで、セキュリティ上守られた環境下で、チームのメンバーにスコアを共有できる他、指導者・チームの管理者、果ては遠方で試合を身に来れない保護者の方にまでスコアの共有を行うことが可能になります。個人データを通算で保存することが可能なため、 ミニ、中学、高校、大学、社会人など、過去から現在までのデータを、通算・蓄積・分析することが出来る、今までに無いあなただけの生涯データを実現しました。